あなたの不動産の正しい評価額は?

工事現場にいる女性

不動産の売却を検討する際に重要となる「価格」ですが、不動産は個別性が非常に高い資産であるため、価格の判断が極めて難しいという特徴があります。適当に査定してもらえる業者を選んで売却してしまうと、知らず知らずのうちに安く売却してしまう場合があります。

そのような事態を防ぐために、「需要と供給」「価格の目安」を知ることが重要です。もちろん、最終的には信頼できる不動産会社を見つけ、専門家の意見を参考にすることが大切となりますが、売却時に損をしないために知っておくべき不動産評価のポイントについてご紹介しますので、まずはご自身で一度、不動産の価値を見なおしてみましょう。

大前提となるのは需要と供給の関係

不動産に限った話ではありませんが、この世で売り買いされているものの値段は市場で価値が決まるものが多くあります。市場とは、売る人と買う人が取引する場所です。

どんなに優れた商品でも、買いたいと思う人がいなければ値は付きませんし、付けた値段に意味はありません。逆に、商品の数量よりも欲しいという人が多ければ、価格を多少上げても売れます。

例えば、ニュースでりんごが話題となり、たくさんの人が購入を考えたとしても、販売者側が提供出来るりんごの量は決まっています。需要に対して供給が少ない状態です。その場合、通常1個100円で販売しているりんごを120円で販売しても、売ることが出来ます。反対に、りんごが豊作となった場合、販売者側がたくさんの在庫を抱えることになります。需要に対して供給が多い状態です。その場合は、通常の100円で売っていても、りんごを売り切ることが出来ません。そのため、値を下げて販売する必要が出てきます。つまり、需要と供給の関係次第で商品の評価額が変わっていきます。

需要と供給の変化要因

不動産の価値は、様々な外的要因によって変化していきます。

2011年3月に発生した東日本大震災により、立地の考え方が今までとは変わり、それまで人気エリアだった海が望める沿岸地域の埋立地は、地盤沈下や液状化を懸念して購入をためらう人が増えました。

また、2014年4月の消費税率8%の増税後は、6ヶ月連続で不動産の売買の取引件数(成約件数)が前年同月比で減少。買い控えが顕著に現れています。いくつかの要因に関しては予測不可能であり、売却や購入の計画に組み込めない場合が有ります。

市場を予測する

しかし、今後起こりうる変化を読み取ることは不可能ではありません。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定を例に、需要と供給変化について考えてみましょう。

2020年五輪の開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会が2013年9月7日にブエノスアイレスで開かれ、IOC委員の投票で、東京でのオリンピック開催が決定したことも記憶に新しいかと思います。開催決定にともない、会場や選手村の建設予定地周辺では地価が上昇しています。とくに競技地区が湾岸エリアに集中していることから、そのエリアの不動産が非常に注目を集めています。

湾岸エリアの人気はオリンピック終了まで続き、その後は落ち着く事が予想されます。また、新築分譲マンションの建設が急ピッチに進められている事により、建設に関わる人件費が高騰。価格にも人件費が反映されて新築分譲マンション全体の価格が上昇しています。

新築分譲マンションの値上げは、中古マンションにも影響が有ります。投資目的ではなく、居住用としてマンションの購入を検討する方が、人件費の影響を受けない、つまり価格が高騰しない中古マンションに注目し、需要が高まっています。

このような大きな出来事で、関連地域の不動産価格の上がり下がりだけではなく、さまざまな不動産に影響が現れ、市場全体が変動するのです。自身が所有する不動産や、購入を検討する不動産の直接要因だけでなく、できるだけ市場全体の動向を踏まえたうえで売買を検討する必要があるでしょう。

以下は今後注目したい、需要と供給の変動要因となりうる事項です。

  1. 相続税改正
  2. 2015年1月1日以降に亡くなられた方の相続から大幅に増税されます。

  3. 消費税増税
  4. 8%から10%に変更前の駆け込み需要が想定されます。

  5. カジノ誘致
  6. 有力候補地は今後の動向に注目しましょう。

周辺環境による評価の目安

不動産価格を左右する大きな要因のひとつが、該当の不動産がどこに所在しているかという点です。説明するまでもありませんが、銀座の一等地と田舎の一軒家では天地ほどの差があり、自分が売却する物件、購入予定の物件の所在地でおおよその評価が決まります。

評価の目安となるのが一物五価と言われる、5つの価格評価方法です。

下記では実勢価格(時価)、公示価格(公示地価)、基準地価(都道府県基準地標準価格)、相続税評価額(路線価)、固定資産税評価額の中から主要となる3つをご紹介します。

路線価

路線価は2種類ありますが、一般的には、全国の国税局・税務署によって毎年7月1日に公表されている、「相続税路線価」のことを指します。主に、相続税および贈与税の算定基準となる土地評価額です。

路線価は一定の距離をもった「路線」に対して価格が決められます。つまり、路線に接している地域の価格は全て同じであるという考え方です。

財産評価基準書 路線価図・評価倍率表

公示地価

国土交通省土地鑑定委員会は、地価公示法に基づき、毎年1月1日時点におけるその年の標準地の正常な価格を3月中旬頃に発表しています。公示地価は、土地価格動向の指標として新聞紙面でも取り上げられており、不動産鑑定の基準や、土地の相続評価および固定資産税評価についての基準となること等を主な役割としています。

基準地価

各都道府県により毎年7月1日時点の基準地価を調査し、10月初めに調査結果を公表しています。評価方法などは公示地価とほぼ同様ですが、異なる点は、公示地価が都市計画区域内を主な調査対象とするのに対して、基準地価は都市計画区域外の住宅地、商業地、工業地、住宅ではない林地などが調査対象に含まれている事などが挙げられます。

国土交通省地価公示・都道府県地価調査

不動産の価格は市場全体の動向を受け、最終的には「個別取引」で決まりますので、これまでに述べた評価方法はあくまで目安となりますが、売却する物件のおおよその価格を知ることが出来ます。

条件による物件自体の評価

不動産売買において重要となる点は、物件自体の方角や、間取りなどの条件です。購入者側には様々な条件があり、人によって評価の優先順位が異なります。

全てが希望通りという物件は少ないですが、かけ離れた条件では買う気は起きません。

比較条件の一例

  1. 隣地との接し方
  2. 接道具合
  3. 駅や公共施設、商業施設、医療機関までの距離と道中の起伏
  4. 一戸建てであれば平屋か2階3階建てか、マンションであれば何階か
  5. 間取り
  6. 方角
  7. 水周りの設備配置
  8. 築年数
  9. 設備内容
  10. 近い条件の物件との比較

上記の比較条件は、取引事例とする物件と対象物件との優劣により、おおむねの価格を査定することができるため、売却を考える際にある程度確認しておくと後々スムーズに契約を進められるでしょう。

最後は当事者同士で落とし所を見つける

上述した各種の条件をベースにして行われるのが不動産価格の査定です。この査定は、相場情報の集大成ともいえます。しかし、相場はあくまでも相場です。物件の価格は個別の取引条件によって変わるため、けして相場だけで決まる訳ではありません。

最後は売り手と買い手がよく話し合い、誠実に交渉を重ねてゆくことが重要となります。その中で、お互いの希望からかけ離れないところで合意を目指す事が、不動産の売買を成功に導き、不動産の価値を高めるといえるでしょう。

相続時の不動産評価について

不動産相続時の土地・家屋の評価額

不動産相続をした時には、相続税の計算上、土地家屋の評価をしなければなりません。この評価がきちんと行われていないと、相続税額が変わってきてしまうため注意が必要です。

土地の評価は地目ごとで

土地はその地目(ちもく)ごとに評価します。原則として、地目の異なるものを包括的に評価はしません。土地の地目は主に宅地、田、畑、山林などを始めとして20種類以上に分かれます。

土地は1物4価という言葉があるように、その評価はまちまちです。国土交通省の定める地価公示価格や、税務署が値段を付ける路線価、市町村が課税する固定資産税評価額、これらは同じ土地でありながら、実のところかなりの差があります。そのため、課税の場面においては、課税者が妥当と考える方法で評価方法を定めています。

土地の評価方法は主に2種類です。次のパートではその内容を詳しく見て行きましょう。

路線価方式での土地の評価

一般によく知られている土地の評価方法が路線価方式です。

路線価は国税庁によって定められているもので、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価に分かれます。この路線価は地価公示価格の8割が目安となっています。

路線価の数値は、土地1平方メートルあたりの価格を千円単位で示しています。

例えば、正面路線価が500千円、つまり50万円となっていると仮定した場合の、道路に面している土地の評価額をもとめてみましょう。

正面路線価:50万円奥行価格補正率:1.00
土地の面積:100平方メートル

土地の評価額=50万×(100×1.00)=5,000万円

あくまでも簡易なケースですが、土地の形状によって補正率などの要素が絡み合ってくると、計算はさらに複雑になってきます。現実の土地でここまで簡単なものはそう多くはないため、綿密に調査を行ってください。

評価方法が複雑なケース

  1. 1つの敷地に建物が2つ以上建っている
  2. 土地を貸している(貸宅地の評価)
  3. 2筆以上の敷地にまたがって利用されている
  4. 私道がある

※路線価図は国税庁のホームページにも掲載されています。

倍率方式での土地の評価

路線価方式を採用するには、路線価が定められていることが前提となります。従って、路線価が定められていない地域では倍率方式という手法で評価されます。

倍率方式の土地評価額を出すためには、「固定資産税評価額」が必要です。固定資産税評価額は、市区町村の役所・役場、都税事務所で確認することができます。この固定資産税評価額に一定の倍率をかけて求めることから、倍率方式と呼ばれています。

倍率方式による土地の相続税評価額の計算方法

固定資産税評価額×該当地の倍率

※評価倍率表は国税庁のホームページにも掲載されています。

家屋の評価額の算出方法

家屋の評価額の算出は至ってシンプルです。固定資産税評価額に倍率をかけますが、これが「1.0」ですから、固定資産税評価額がそのまま家屋の評価額ということになります。例外として、以下のような定めがあります。

  1. 賃貸されている土地や家屋:権利関係によって調整あり
  2. 事業や居住の用で使用されている相続した宅地:一定割合を減額する特例あり

相続する不動産が路線価方式で評価されているのか、または倍率方式であるのかを調べてみましょう。上記以外の要因も加味した上で最終的な不動産評価額が算出されますが、自ら相場情報や市場動向を調べる事により、売却時期を逃す心配が少なくなるでしょう。

もちろん、最終的にはしっかりとした査定価格を知る必要がありますので、不動産会社などの専門家へ相談することが大切です。

また、国税に関するご相談は、国税局電話相談センターなどで行っています。少しでも不明な点があれば問い合わせてみてください。

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